ファシリテーション流の人材育成~見えるところにハードルを~

「見えるところにハードルを置く」。人材育成の鉄則

経営者や上司は、従業員や部下を大きく育ててあげたいと思うものです。それは、従業員や部下が成長することで事業の進捗にもプラスになることはもちろんですが、何より、その人自身がキャリアを築いていく上で、ギャランティやポジションなどの様々な面でメリットを享受することができるからです。従業員や部下に、より良く働き、より良く生きてほしいからこそ、「育ててあげたい」「育ってほしい」と考える経営者や上司も意外と多いものです。

ただ、人が成長していくには、ある程度の時間が必要です。そして、もうひとつ、大事なことがあります。それは、「見えるところにハードルを置いてあげること」。事業の最終目標は壮大なものです。したがって、その会社に所属する人間が目指していかなければならない最終的なゴールも経験の浅い社員にとっては「雲をつかむような話」であっても不思議ではありません。逆にいえば、従業員全員がそれほどまでに成長しなければ、壮大な事業の目標を現実のものとするのはできないでしょう。

目の前のハードルを越えさせ、成功体験を積ませる

最終的なゴールはあるにしても「そこを目指して頑張ろう!」では、人は途方にくれてしまいます。ゴールが見えなければ、正しい方向で効率的に努力するこはできないのです。今、越えないといけないハードルが見えないと、どの方向に向かえば良いのか、また、どのような訓練や勉強をすれば良いのかすらわかりません。

ゴールを設定し、そのためにはどのような人間になるべきかをイメージさせ、まずは「すぐ目の前にあるハードル」を越えるところから始めさせてみましょう。見えている直前のハードルは、少し頑張れば「越えられかも」と思えるものばかり。それを具体的に見せてあげて、越えさせてあげて、成功体験を積ませてあげてください。次々に直前のハードルを越えていくことで、最終的なゴールに最短距離で近づいていくことができるのです。

個人によって、成長の速度はバラバラです。しかし、ゴールをぶらさず、正しい方向で努力すれば、必ず報われます。人材育成では、目の前に簡単なハードルを置いてあげて、「一緒に乗り越えよう」のスタンスで取り組んでみてください。

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