ムダな会議は、時間の長さだけで決まらない
会議が多い。打ち合わせが長い。集まって話したのに、何も決まらない。組織やプロジェクトの現場では、こうした悩みがよくあります。
もちろん、会議の時間そのものは小さくありません。仮に業務時間の15%程度を会議に使っているとすれば、1日8時間勤務なら1日1時間以上、年間ではかなり大きな時間になります。問題は、その時間が事業を前に進めるために使われているかどうかです。
私は、ムダな会議とは単に長い会議のことではないと思います。短くても何も決まらなければムダになりますし、長くても必要な合意ができ、次の行動が明確になれば意味があります。
大切なのは、会議の時間を減らすことだけではありません。会議を、事業やプロジェクトを前に進める時間に変えることです。
まず、会議の目的とゴールを決める
会議がムダになりやすい一番の原因は、目的とゴールが曖昧なまま始まることです。
何のために集まるのか。会議が終わった時に、何が決まっていればよいのか。ここが共有されていないと、参加者はそれぞれ違う期待を持ったまま話し始めます。
たとえば、ある人は情報共有のつもりで参加し、別の人はアイデア出しのつもりで参加し、さらに別の人は今日中に結論を出すつもりで参加している。これでは話がかみ合いません。
会議の冒頭で、まず次の二つを確認するだけでも、進行はかなり変わります。
• この会議は何のために行うのか
• 終了時に何が決まっていればよいのか
会議の目的とゴールは、できれば全員が見えるところに書いておきます。リアルの会議ならホワイトボード、オンラインなら画面共有やチャットで十分です。

対話と議論を混同しない
会議には、大きく分けて二つの話し合いがあります。一つは、意見やアイデアを広げるための対話。もう一つは、出てきた意見を整理し、結論や方向性を決めるための議論です。
対話は発散、議論は収束です。
アイデアを出す場面では、すぐに否定せず、いろいろな意見を出すことが大切です。ここで早く結論を求めすぎると、面白い意見や新しい視点が出にくくなります。
一方、何かを決める場面では、いつまでも自由に話し続けていてはいけません。判断基準を置き、複数の意見を整理し、どこかで結論を出す必要があります。
ムダな会議の多くは、この切り替えがうまくできていません。広げるべき場面で早く決めようとする。決めるべき場面でいつまでも広げてしまう。この混同が、会議を長くし、結論を曖昧にします。
会議前に決めておく5つのこと
会議を有効にするには、会議が始まる前の準備が重要です。難しい準備ではありません。最低限、次の5つを確認しておきます。
• 目的:何のために集まるのか
• ゴール:終了時に何が決まっていればよいのか
• 参加者:本当に必要な人が参加しているか
• 進め方:対話の場なのか、議論の場なのか
• NEXT STEP:会議後に誰が何をするのか
この5つが曖昧な会議は、始まる前からムダになる可能性が高くなります。逆に、ここが明確であれば、会議時間が多少長くても意味のある時間になります。
特に重要なのは、参加者です。関係者全員を呼ぶことが、必ずしもよい会議になるとは限りません。決める会議なのか、意見を集める会議なのかによって、必要な参加者は変わります。
会議中は、進行役が場を整える
会議では、内容だけでなく進行も重要です。誰かが自然に仕切ってくれるだろう、という状態では、声の大きい人や立場の強い人に流されやすくなります。
進行役は、参加者の発言を整理し、話が目的から外れた時には戻し、必要な場面では意見を広げ、決める場面では収束させます。これはまさにファシリテーションの役割です。
議論の場では、単に多数決や声の大きさで決めるのではなく、判断基準を置くことも大切です。与件との整合性、実現可能性、費用、効果など、何を重視して決めるのかを明確にすれば、参加者も納得しやすくなります。

最後の5分で、NEXT STEPを決める
会議の最後に必ず確認したいのが、NEXT STEPです。
よい話し合いができても、会議後に誰も動かなければ、会議は成果につながりません。最後の5分で、次に何をするのかを確認します。
• 誰が担当するのか
• いつまでに行うのか
• 何をもって完了とするのか
• 次回いつ確認するのか
この確認がない会議は、終わった直後は充実感があっても、数日後には何も進んでいないことがあります。会議を成果につなげるには、会議の終わり方がとても重要です。
決定事項と宿題は、できれば24時間以内に共有します。長い議事録である必要はありません。決まったこと、やること、担当者、期限が分かれば十分です。
ムダな会議をなくすことは、組織の動き方を変えること
ムダな会議をなくすというと、会議時間の削減だけに目が向きがちです。しかし、本当に大切なのは、会議を通じて組織が前に進む状態を作ることです。
目的を共有する。必要な意見を引き出す。判断基準をそろえる。決めるべきことを決める。そして、次の行動につなげる。
こうした基本を整えるだけで、会議は大きく変わります。会議が変われば、プロジェクトの進み方も変わります。
アイズでは、事業計画づくり、補助金申請支援、マーケティング施策、プロジェクト推進など、さまざまな場面で会議や打ち合わせに関わっています。
その中で大切にしているのは、会議を単なる話し合いで終わらせず、意思決定と実行につなげることです。
会議は、時間を消費する場ではなく、事業を前に進める場です。ムダな会議をなくすには、目的とゴールを明確にし、対話と議論を使い分け、最後にNEXT STEPを決めることが必要だと考えています。
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